ニースの旅(モナコ編)

Travel Abroad

モナコでMONACO(私の最初で最後の高級時計)の写真を撮ろうということでここにきました。MANACOは私が30歳になった時に記念に買った時計です。一応高級時計と書きましたけど、本当の時計好きにすれば笑いネタになるでしょう。F1に興味があったわけではないのですが、デザイン、特に青をベースに、白い文字盤と赤い秒針の配色が絶妙に配置されていて、それが洗練されていたので欲しくなりました。

↑モナコ=モンテ=カイロ駅 沢木耕太郎もこの駅の近くに(おそらくバスで)たどり着いたんではなかったか。

確か、作家の沢木耕太郎はマカオでカジノの面白さを知って、欧州を横断する時にはモナコに寄っていたと思います。最初にカジノ・モンテカルトに入ろうとして、門番にドレスコードで弾かれて一旦、民宿にトボトボと帰っていく、そんなくだりがあったはずです。

私たちも、ニースからの小旅行でしたが、電車ではなくバスでモナコに辿り着きました。フランスとモナコは違う国ですが、国境なんてものは全く見えず、バスに乗っていると知らぬうちにモナコ領に入っているという感じです。エズ村も海沿いの崖にある村なのですが、気持ち的には少しエズ村からバスで上がってモナコについた感じがしました。

モナコは日本で言えば熱海に似てます。特に地形がそっくりです。駅(最寄りのバス停)が高台にあって、観光客が最寄駅に着くと、そこから街のメイン通りに行くには下っていくんですけど、下っていく中で海がずっと見えている。モナコは東西を突き出した地形に囲まれているので、悪い意味で海が開けていないんです。その開けていない海も熱海にそっくりです。

このモナコのタワマンに住んでいる人がどんな国の人で、年齢はどのくらい何か、仕事はどんなことをしているのかよく分からないままここにきました。予想通り、アラブの国の人の格好をした人を多くいたわけではないことは確かです。街中にいる人では住民と観光客の見分けがつきませんが、ほとんど白人でした。住民の人口の半分はフランス人のようですから、基本的には欧州の富裕層が住んでいるのでしょう。

ここのモナコに集まるお金持ちの家の価格が高くなるのはこの地形の影響も大きいはずです。土地がないです。香港の住居が東京より高いのと同じ構造だと思います。自分たちでは気付きませんが、東京は広大な平野が広がっています。それに対して香港は土地がないんですよね。

街を徒歩でぐるぐる回ってみると、「よくここをF1のレーシングカーが走るなあと思うほど、急カーブが多いです。」わざとそう作っているのかもしれません。人間が歩くには歩きにくいです。他の国のように気が向いたら道の反対側に行ってみようにも、横断歩道が少ないせいで、なかなか渡れない作りになっています。そしてモナコは思ったより狭いです。お金持ちがここに集まって暮らすのは良いと思うんですが、意外に息が詰まるくらいの狭さです。

↑裁判所のようです。面白い作りをしています。
↑モナコ大聖堂も観光スポットの1つ。

さて、街の中心部にあの有名なカジノ、モンテカルロがあります。

カジノ・モンテカルロは、「沢木さんは良くこの中に入ろうとしたなあ笑」と思ってしまうほど入りにくい佇まいです。門番も厳しいですが、建物の外壁もあまりに重厚、おまけにひっきりなしに建物の前にフェラーリやランボルギーニなんかが横付けされて、エスコートされながら中に入っていくので、これまた普通の人には入りにくい雰囲気になると思います。私も「シンガポールのマリーナ ベイ サンズの下でもカジノは1時間くらいやったことあるし、ここでも数時間くらいやってみようかな」と思っていたのですが、なんとなく心挫かれて周りをジロジロみるだけで退散してしまいました。

時間帯によってはカジノをしない一般観光客向けに建物内を一部を公開しています。設計者がフランスのオペラ座と同じらしいので、似たような感じなのだと思います。

ところで、こんなところでも人が住んでいるわけで、食料は必要なわけですが、一体どんな値段なのでしょう?興味ありませんか?スーパーマーケットに寄ってみてきました。

正解は、「確かに日常品を見る限り、高いには高いけど、一般の5倍、10倍というようなものではなく、ロンドンに比べて1.5倍−3倍くらいかな」というような価格になっていました。スーパーの店内も、ロンドンのセルフリッジやハロッズの地下にある、いわゆる高いものしか置いてませんみたいな豪華絢爛ものでなくて、いたって普通の内装でした。

そろそろモナコとMONACOのツーショットもだいぶ撮れたことですし、帰ることにします。これからはニースに一旦戻り、そして翌日にリヨンに向かいます。